サーバーってなんでしょう

ドメインとセットで目にする機会の多い「サーバー」という言葉、いったい何のことなのでしょうか。
英単語の「serve」は仕える、給仕するなどの意味を持つ動詞で、名詞形は日常でもお馴染みの「service」、そして「server」は仕える人、給仕する人、つまりサービスの提供者を意味します。

WEB用語として使われているサーバーはまさにこの文字通り、サービスの提供者となるコンピュータのことを指しています。WEB上で使われるサービスは多岐にわたるため、サーバーにもさまざまな種類があります。

メールサーバ―ってなんでしょう

メールサーバーとはEメールの送受信に使われるサーバーです。
メールの作成や受信はユーザーそれぞれの持っている端末(PCやスマートフォンなど)で行われますが、Eメールのやり取りは送受信するPC端末の間のみで行われているのではなく、メールサーバーを経由しています。もしやり取りがAさんとBさんのスマートフォンの間でのみ行われているとしたら、Aさんのスマートフォンが壊れてしまえばBさんからAさんへのメールは読まれることなく消えてしまうことになります。

実際の郵便物で考えても、手紙は郵便局を経由して相手の元に届きますよね。
メールサーバーはEメールのデータを預かり、送り先のPCやスマートフォンからの要求に応じてそのデータを渡しています。PCが壊れてしまったり、病気で寝込んでいて数日間インターネットにアクセスできなかった時でもEメールが消えることなく受け取ることができるのは、「メールサーバーがサービスを提供しているから」なんですね。

WEBサーバ―ってなんでしょう

WEBサイトを運営するにあたり、画像やコードなど、必要なデータをすべて保管し、訪問者のアクセスに応じてWEBサイトをのデータを提供するのがWEBサーバ―です。
ドメインが住所、WEBサイトが家だとすると、WEBサーバーはその家を建てる土地といえます。
他にもIPアドレスをドメインに変換する作業を行うDNSサーバ―、WEBサーバーにWEBサイトのデータをアップロードするためのFTPサーバなどがあります。

サーバ―ってどこにあるんでしょう

サーバ―はコンピュータの中にあります。
検索エンジンで「サーバー用PC」と検索すれば、色々な型のサーバ―が沢山出てきます。それを購入すれば、自社内にサーバ―を構築することだって可能です。
ただし、スペックは様々でそれにより上下はしますがサーバー用のPCは基本的に高価です。また、精密機器ですので温湿度管理も必要になります。更に構築や運用をするためには高度な専門知識が必要ですし、不具合が起きた時の対処ももちろん社内で行うことになります。そのための専任スタッフを配置できる規模や業種の会社でなければ難しいかもしれませんね。

レンタルという手もあります

サーバーレンタル会社からサーバ―をレンタルするという手もあります。
大手の会社ですと、サーバー管理のために巨大なデータセンターを所有し、24時間監視や温湿度管理、災害対策などの万全な対策を行っています。セキュリティ管理やトラブルシューティングも請け負ってもらえるので会社内にサーバー管理ができるスタッフがいなくても安心して自社のWEBサイトを持つことが可能です。

また、レンタルサーバーにも様々な種類があります。
ユーザーごとに1台のサーバーを占有する専用サーバは高価ですが、大容量で自由度が高いです。しかし求められる知識や技術も高度なものとなります。一軒家は広くて制約が少ないけれど、メンテナンスは大変ですね。

専用サーバーとは逆に1台のサーバーを複数のユーザーが共有するのが共用サーバーです。マンションタイプという訳ですね。専用サーバーに比べて容量が限られたり、設定も自由にはできなかったりしますが安価で手軽なプランが揃います。個人のWEBサイトや小さな会社や商店のWEBサイトはこういうところから始めて、具体的にやりたいことが増えてきたところでステップアップを考えるのもいいかもしれませんね。多少窮屈で制限はあるものの、共用部の管理はしてもらえて快適なマンションオフィスからいつかは自社ビルを!という感じですね。
ただし同じサーバーのユーザーの中でトラブルが起きたり迷惑行為があったりすると、自分のWEBサイトにも被害が及んでしまう危険性があるというデメリットがあります。

更に共用サーバーと同じく複数のユーザーで共有という点は同じながら、専用サーバーのような自由度も取り入れられるVPSサーバ―、最近よく耳にするクラウドサーバーなどもあります。選択肢が広くて迷ってしまいますが、コストややりたいことに合わせて柔軟に選ぶことができるのはいいことですよね。