WEBサイトの「見やすさ」について

WEBサイト制作にあたって「見やすさ」とはなんだろうと改めて考えてみました。
ネットサーフィンをしていると「見やすい」WEBサイトも、何故か「見づらい」WEBサイトもあります。「見づらい」WEBサイトがなぜ見づらいのか、ユーザー目線で考えてみれば自ずと「見やすい」WEBサイトも「見えて」くるかもしれませんね。

「文字」が見づらい

文字があまりにも細かいと見えづらい…というより見る気がなくなってしまうかもしれません。検索して調べてみると、現在Googleが推奨している文字サイズは16pxだそうです。よく文章を読む人にとっては少し大きめに感じる文字サイズですが、ユーザーの年齢や閲覧環境などの様々な状況に対応するのにはちょうどいい大きさなのでしょうね。

また、文字サイズを大きめにしても、行間が詰まりすぎていると文章は読みづらくなります。WebWEBサイトで適切とされている行間は50~100%(0.5~1文字分)だそうです。同じく文字と文字の間の字間と言われるスペースにも適切な設定があります。

そして、一行の長さ、文章の長さによっても読み易さは変わってきます。
一行は長すぎても短すぎても読みづらくなってしまうため、読みやすくなる一行の文字数を予め考えておく必要があります。ひとまとまりの文章もあまり長すぎないよう、適宜段落を入れて改行し、段落と段落の間にスペースを入れることでストレスなく読み進められるようになります。

更にフォントと呼ばれる文字そのものにも問題がある場合があります。厳密にフォントを固定してしまうと閲覧環境によっては読みにくくなってしまう場合があるため注意が必要です。また、文字が細すぎるとかすれたようになって読みにくいですし、文章のすべてを太字にしてしまうと注目すべきポイントがかえってぼやけてしまうので、ポイントを絞って強調した方がよいですね。

「色」が見づらい

鮮やかすぎる色使いはパッと見は目を引きますが、じっくり内容を見るのには向きません。特に赤は注意喚起や警告などに使われる色彩そのものの持つ意味が強い色です。全体の色合いが強すぎて肝心の見せたい情報が埋もれてしまうことにもなるので、使用するには注意が必要です。

逆に淡い色にも気を付けなければいけません。
淡い色は優しい雰囲気を出すことができますが、閲覧環境によってはほとんど見えなくなってしまう可能性もあります。また、色彩の見え方には多様性があるため、多くの人に共通して見えやすい色が望まれます。これはカラーユニバーサルデザインとして推奨される色や配色が提唱されていますので実際に見てみるとわかりやすいかもしれません。

色には組み合わせによる見やすさ、見えづらさもあります。
濃い色の背景に淡い色の文字を置いたり、淡い背景に濃い色の文字を置くと見やすくなりますが、同じくらいの濃さの背景と文字の組み合わせはとても見づらくなります。
しかし、背景と文字のコントラストが強ければ強いほどよいという訳ではなく、強すぎれば目が疲れてしまい、読み続けることが出来なくなってしまいます。
デザインにはセンスや勉強が必要ですが、色の組み合わせによる見やすさについては研究が進んでいますので自分で色々と調べてみるといいかもしれないですね。

「構成」が見づらい

情報量の多いWEBサイトで目的の情報にたどり着くのは大変です。

一面に同じようなコンテンツが並んでいると、その中から必要なものを見つけるだけで一苦労ですね。適切なカテゴリ分けされていると探す手間も少なくて済みます。見出しにピクトグラムや画像を使ってよりわかりやすくなっているWEBサイトも多くありますね。

また、見出しやリンクなどの書式が統一されていないためにどこへ行っていいのかわからなくなってしまうこともあります。適切なカテゴリをきちんとしたレイアウトに整理し、リンクや見出しに一定のルールを決めることでユーザーを迷わせずに誘導することができます。
そこで大切になる視線の誘導には主に「F型」「Z型」といわれるものがあります。ユーザーがそのWEBサイトを見る時にまさにそのアルファベットの形に視線が動くというものです。それぞれに特性があり、長い文章にはF型、一覧形式で多くの情報を見せたい時にはZ型と、見せたい内容に合わせて使い分けるとより見やすくなるようです。


ここまでごく簡単にWEBサイトの「見やすさ」について考えてみましたが、見る側が漠然と「見やすいな」と思いながら見るWEBサイトを作るために様々な知識によって小さなルールを沢山積み上げていることがわかります。そして「見やすさ」という出発点から更に「かっこいい」「かわいい」「クール」などなどのデザイン要素を求めるとなれば本当に大変な大仕事です。
これから何気なくWEBサイトを見る時の目がちょっとだけ変わりそうですね。